Take A Wild Guess

also known as 銀幕漂流記

パールハーバー


スポンサーリンク

パール・ハーバー [Blu-ray]

on VIDEO
原題:PEARL HARBOR
2001年/アメリカ映画/170mins
監督:マイケル・ベイ
製作:ジェリー・ブラッカイマー
出演:ベン・アフレック ジョシュ・ハートネット ケイト・ベッキンセール

20世紀の遺物。60、70年代に製作されていれば映画史に残る名作となり得ただろうけど、21世紀に通用するのはCGだけ、という余りにも古典的な作品。教科書通りに作られ全てが決まりきっているので、何度も観て観飽きてしまったドラマを改めて観せられているかのようです。斬新さも独創性もない、と言ったら言いすぎでしょうか。

女性をターゲットにすれば儲かる、と付け加えられた恋愛ドラマがこの映画で一番無駄でした。しかも内容は一人の女性をめぐって親友同士が対立する三角関係という恋愛ドラマの王道だし。日本は単細胞な女性ばかりなので恋愛ドラマを前面に打ち出せば引っかかるだろう、と二匹目のどじょう(タイタニック)をねらった配給会社の宣伝も最悪でした。(実際そういう映画なんだけどね。)しかし、いくらおバカな日本の女性達でも、ベン・アフレック程度では余り客を呼べないのではないでしょうか。やっぱりタイタニックのレオ様主演だったら、日本でもヒットではなく大ヒットを記録したことでしょう。(と思って調べてみたら日本でも興行収入68.9億円を達成し、年間第3位の成績を残していました。やっぱり日本女性って単細胞が多いのね。)

もっと真珠湾攻撃に重点を置き、色々な側面から戦争の悲惨さや人間の悪意を描いて欲しかった。そして歴史を歪曲することなく真実のみを追及し、エンターテイメント作品ではなくドキュメンタリー作品として製作して欲しかった、というのが個人的な希望です。(さらに欲を言えば、「東京大空襲」とか「広島・長崎の原爆投下」をハリウッドのCGを駆使して親日家であるスピルバーグ辺りに製作してもらいたいですね。もちろん監督は別の人で。)

話を戻します。

アメリカにおける年間興行収入第6位という堂々たる成績を見ると、アメリカ国民をミスリードし、彼らの愛国心を高揚させるためのプロパガンダ映画として大成功を治めたことは誰の目から見ても明らかです。「JFK」の時と同じく、これが本当の真実だ、と勘違いしてしまったアメリカ人も当然多いでしょう。日本人の中にも、日本の非人道的な真珠湾攻撃を、第二次世界大戦の一部の出来事として捉えることができず、日本人であることを恥じてしまう人も多いのではないでしょうか。歴史を知らないことの恐さ、無知であることの罪、を改めて思い知らされた作品でした。ということで、カット、カット!

 

パール・ハーバー [Blu-ray]

パール・ハーバー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2010/09/22
  • メディア: Blu-ray