愛し合う運命。殺し合う宿命――― 最先端のVFXを駆使し、邦画の新時代を切り開いたラブ&アクション・スペクタクル巨編!!! 闘うためだけに生まれ、超人的な能力を身に付けた忍たちの里・伊賀と甲賀。二つの里は長きに渡り闘い争うことを禁じられてきたが、時の権力者・徳川家康の命により、全面対決を強いられる。互いの身分を知らず恋におちた伊賀・甲賀の後継者、朧(おぼろ)と弦之介(げんのすけ)は、両家を率いる者として一族の命運をかけ対峙することに。哀しき宿命を背負った忍たちの、壮絶な闘いが始まろうとしていた……。
CG使い過ぎ・・・。例えば「座頭市」の殺陣ではCGは使われていない。(不自然な血が吹き出るCGにはちょっとうんざりさせられたけど・・・。)にもかかわらず、座頭市、浅野演じる浪人の動きはとにかく素早かった。つまり、CGを使わなくても”速さ”の演出はできるのだ。それをしなかったのは監督の怠慢という他ない。
朧とオダギリが対決するところまでは☆☆☆☆を与えたいくらいな気分だったのだけど、その後の展開がダメ過ぎて1/2減じた。
伊賀と甲賀。どちらの谷の忍たちも、対決の日が迫っていることを理解しているはず。つまり相手側を偵察し、様子をうかがうくらいしているのは当然。それなのに徳川軍が攻めてくるのがわからないなんて忍としてどうなの?例えば攻撃されるのがわからなかったとしても、忍であれば瞬時に避難し身を隠すことくらいできるはず。無為無策のままに殺されていくなんていうのは忍としては下流以下ではないのか。隠れ谷に潜みスーパー忍として生きている彼らの描き方が全くもって不可解極まりない。それに隠れ谷というくらいだから、先ず普通の軍隊では容易に攻略できないはず。あんな大砲をぶっ放して谷を破壊するだけでは忍の人々を全滅させることは不可能だ。
朧とオダギリ対決までの展開が良かったのでちょっと理解不能な隠れ谷の人々に不満を覚えましたが、決して悪い作品ではありません。邦画がハリウッド大作よりも圧倒的に優れているということをまた思い知らされたような気がします。
ということで、カット、カット!