on DVD
原題:Blood Work
監督・製作・主演:クリント・イーストウッド
出演:ジェフ・ダニエルズ/ワンダ・デ・ジーザス/ティナ・リフォード/ポール・ロドリゲス/アンジェリカ・ヒューストン
ダーティー・ハリーが死んだ日。
冒頭、シリアルキラーを追いかけるキャラハン刑事。しかし、なんと犯人を今一歩の所まで追い詰めながら心臓発作で倒れてしまう。そう。この作品でイーストウッドは完全にダーティー・ハリーを殺してしまった。もう俺はダーティー・ハリーなんかじゃない。ただの心臓に爆弾を抱えたFBIを引退したプロファイラーなんだよ。そんな声が聞こえてきそうなシーンからダーテイーハリーの後を引き継いだテリー・マッケレイブが観客に紹介される。
ストーリーは地味だが、娯楽映画としてかなりしっかりと作られているので観ていて飽きることはない。途中で何となく犯人が分かってしまうのだが、どうしてそうなるのかということを考えながら観ていると結構面白いと思う。
20010911への回答。
ラスト。姉を殺されたグラシエラが犯人にとどめを刺すシーンがあるのだが、これはイーストウッドなりの0911に起きたテロへの回答のように思えてならなかった。銃社会を支持するイーストウッド。殺される前に殺す。そして、仇討ち容認という意志がたった一つのシーンから強く伝わってきたのだ。彼は、0911への報復は為されなければならないと思っているアメリカ人の一人だろう。
最後に。いくら心臓に爆弾を抱えてエアバッグにびくびくしたり、薬をきちんきちんと飲んだりしていても、俺はまだまだ現役だぜ、と観客にしっかりと伝えることだけは忘れてませんでした。
ブラッドワーク
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