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also known as 銀幕漂流記

相棒 14 第4話 「ファンタスマゴリ」からわかる、相棒スタッフの大局観のなさ


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岩松了さん出演回。

わざと悪役を買って出てかつて逮捕できなかった悪党を倒す。その執念はまあうまく描けていたと思う。ほら、俳優がいいから。

しかし岩松了、時効警察のようにコミカルな役の方が似合うんだけど、凶悪な犯人を演じさせてもすごいと思うんだよね。北野映画のやくざ役が似合いそう。

 

相棒スタッフは『攻 殻 機 動 隊』のTVアニメシリーズ観て勉強しろ!

さて大局観の話。

相棒シリーズというのは、かつてはシリーズ全体を通したドラマづくりをしていたと思う。例えば、生瀬勝久が演じた浅倉禄郎はかなり長いこと特命係、特に亀山薫を悩ませたアンチヒーロー的な役割を担っていた。

ところが最近の相棒シリーズは、単発エピソードで小さくまとめることが多い。だからつまらない。

例えば今回のラスト、フィクサー譜久村は病死ではなく、薬物を注入されたことによる死亡で終わらすべきだった。真実をすべて闇に葬るため、譜久村の後継者たちが後始末をした、と。そして、譜久村の後継者の一人を登場させ、車の中で杉下右京の写真を眺めながら「杉下右京か。いつか壁になる男だな。」とか言って車は闇に消える、という不気味な終わり方にすべきだった。また片野坂が自分の雇っていたボディーガードに殺されるのはいいんだけど、あれも自殺に見せかけて殺させるべきで、あんな駐車場で刺し殺すなんて、どんなチンピラだよ、としか思わなかった。大局観に欠けているから物語に膨らみがないし、演出も安っぽいんだよな。

※ちなみにこれは『攻殻機動隊』のTVアニメシリーズと『パーソン・オブ・インタレスト』を念頭においてます。ほんと『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』の暗殺シーン観て勉強しろよって言いたくなるよ。それくらい相棒の演出家たちは発想が10年以上遅れてる。

相棒はシリーズものなんだから、伏線はいくらでも貼っておいて構わないのに、全体を見通して製作してないから、前シーズンのような大失態をおかすんだよな。

その点ハリウッドドラマはいかに視聴者に視聴をケイゾクさせるか、を重要視しているから、いくらでも伏線を張ってくる。もちろんその伏線が回収されないまま打ち切りになってしまうことも多々あるから、どっちが良いとは言えないのだけど、もうちょっとシーズン通した物語づくりをしてほしいよね。

ということで、カット、カット!

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  • 発売日: 2016/10/12
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