まだ生きてたんだ、シドニー・ルメット。そんな驚きとともにエンドロールを見た。
批評家が好きそうな映画だなあ、と思っていたら批評家賞をたくさん受賞しているみたいでまた驚く。傑作「FARGO」の足下にも及ばない作品だと、個人的には思う。
事件が起きて、ジェットコースター的に物語が進行するかと思いきや、時間軸を遡り人物紹介。ハンクの紹介が終わったところでまた冒頭の事件後に戻り、いよいよジェットコースターがスタートするのかと思いきや、今度はアンディの身の上話を始める。ここで興醒めした。せっかくテンポ良く下降していくと思ったら、まださらに上るの?、という失望感。メメントみたいな編集の巧みさもないし、せっかくのクライムサスペンスが台無し。